Tribe価格 

TRIBE

Fei氏は、完全分散型ステーブルコインを設計する際の主な障害として、仮想通貨担保型ステーブルコインの資本非効率性と「mercenary capital（傭兵資本）」現象を指摘しています。前者は、システムに入ることができる資金よりも多くの資金を投入しなければならないことを意味し、仮想通貨で担保されたステーブルコインを使用するシステムの成長の可能性を設計上制限しています。さらに、DAIのようなコインは、流動性プロバイダーが常に最高の利回りを求めていることから、自律性の範囲も限られています。

FEIは、PCV（Product-Controlled Value）という概念を導入しています。ステーブルコインを運営するTribe DAOは、立ち上げ時にEtherに対して助成レートでFEIを発行し、Etherのプールを金庫として捻出しました。そして、このETHの一部をUniswap上のETH-FEI流動性プールで新しくミントされたFEIと共に供給し、ステーブルコインの取引を可能にしました。ユーザーはTribe DAOからFEIを購入することができますが、FEIを売り戻すことはできず、オープンマーケットでFEIを売却する必要があります。安定性は、報酬システムにより維持されます。FEIの価格が担保を上回った場合、裁定者はETHをTribe DAOに売り、FEIをUniswapで売って利益を得ることができます。

価格が担保を下回ると、Tribeによって導入された報酬が機能します。Uniswap流動性プールのFEIバイヤーは担保を回復するためのリベートを受け取り、売り手はこのリベートと担保回復の報酬となる超過ペナルティを支払わなければいけません。FEIの価格が担保価格から離れれば離れるほど、リベートやペナルティーは大きくなり、売り手は割引されたFEIを売ることが非常に不利になります。Tribeは、Ether準備高を使ってFEIを買い戻し、最終手段として余ったFEIをバーンして供給量を減らすことができます。Tribeは、統治機関として以下の機能を果たします。

• ミント担当とバーン担当（新しいボンディングカーブを含む）を選任する。
• ボンディングカーブにおけるスケールターゲットとアロケーションルールの調整
• 報酬のタイムウェイト成長率の調整
• リウェイト担保復元時の報酬率を設定
• 担保であるユニスワップ・プールのいずれかのウェイトの変更

TRIBEとFEIは、いずれもEthereum上のERC-20トークンです。ネットワークはDAOとして管理され、ガバナー、マイナー、バーナー、PCVコントローラー、ガーディアンという異なる役割を組み込んでいます。これらもすべて、コミュニティによって運営されます。

ERC-20は、Ethereumのブロックチェーンで公開する際に、ほとんどの新しいトークンが従うトークンの規格です。Ethereumは、DAOのための最も人気のあるブロックチェーンの1つで、プルーフ・オブ・ワークコンセンサス・メカニズムによって保護されており、マイナーは新しいEtherをマイニングする必要があるのです。分散型のノードのセットは、取引を検証し、Ethereumブロックチェーンを保護します。

公開後、攻撃者がETH-FEI Uniswapプールから多額のETHを引き出すことを可能にするセキュリティ違反を修正するため、ステーブルコインの取引を一時的に停止しました。被害が出る前に、修正が実行されました。

もう1つのアルゴリズミック・ステーブルコインAmpleforth (AMPL) — をチェック

TerraUSD (UST) — Terraブロックチェーン上のアルゴリズムによるステーブルコインをチェック

分散型金融の仕組みについては、DeFi 101ガイドをご覧ください

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