詳細解説
1. Bitcoinとの統合(RGB経由、2025年8月28日)
概要: TetherはRGBプロトコルを使い、USDTをBitcoinネットワーク上で直接取引できるようにしました。これにより、ユーザーはBTCとUSDTを同じウォレットで保有・送受信できます。
RGBはプライバシー重視かつスケーラブルな設計で、USDT取引をオフラインで処理可能にし、Bitcoinの価値保存以外の用途を広げます。この統合は、USDTをBitcoinに「ネイティブに感じられる」存在にするというTetherの目標に沿ったものです。
意味: これはUSDTにとって好材料です。Bitcoinのエコシステム内での利用が広がり、分散型金融(DeFi)やピアツーピア市場での採用が増える可能性があります。ラップトークンに頼らず、より速くプライベートな取引が可能になるためです。
(参考:Coinspeaker)
2. ブロックチェーン対応の方針転換(2025年8月31日)
概要: Tetherは2025年7月に発表した、Omni、Bitcoin Cash SLP、EOS、Kusama、AlgorandでのUSDTサポート終了の方針を撤回しました。新規発行や償還は停止したものの、クロスチェーン送金は引き続き可能です。
当初は利用が少ない(例:Bitcoin Cash上のUSDTが100万ドル未満)ことを理由に廃止を決定しましたが、コミュニティからの反発を受け、資産凍結を避ける妥協策を取った形です。
意味: これはUSDTにとって中立的なニュースです。運用の複雑さは減りますが、ニッチなユーザーの利便性は維持されます。Tetherは引き続き、USDT供給の98%を占めるTronやEthereumなどの主要チェーンを優先しています。
(参考:Cointribune)
3. 手数料ゼロの専用ブロックチェーン開始(2025年8月5日)
概要: TetherはUSDT取引に最適化された独自のブロックチェーンを公開し、ガス代をなくして無料のピアツーピア送金を可能にしました。
このブロックチェーンはスマートコントラクトやUSDT0というブリッジ不要のクロスチェーン相互運用性もサポート。初期テストでは1秒未満の確定時間を実現し、小売・機関投資家双方にとってコスト効率の良い選択肢となっています。
意味: これはUSDTにとって好材料です。日常の取引コストが下がり、新興市場での採用促進が期待されます。また、安価な取引環境は安定コイン流動性を必要とするDeFiプロジェクトにも魅力的です。
(参考:Zedxion)
結論
TetherはBitcoinとの統合と使いやすさを強化しつつ、旧チェーンのサポートもバランスよく維持しています。RGBアップグレードと手数料ゼロブロックチェーンはクロスチェーン流動性の支配を目指す動きですが、中央集権的な運営への依存は課題として残ります。今後、Bitcoinのエコシステムが安定コイン採用の主要な舞台となるか注目されます。