詳細分析
1. 市場全体のリスク回避(弱気要因)
概要:
12月15日、暗号資産市場は1.5%下落し、極度の恐怖感が広がりました(CoinGabbar参照)。ビットコインの市場支配率は58.48%に上昇し、Dashなどのアルトコインから資金が流出していることを示しています。
意味するところ:
Dashの1.21%の下落は、アルトコイン全体の弱さと一致しています。デリバティブのオープンインタレストが19.5%増加しており、ヘッジやショートポジションの増加がリスク回避の動きを示しています。
2. プライバシーコインセクターの冷え込み(影響は混在)
概要:
Dashの同業であるZcash(ZEC)は24時間で5.6%下落しましたが、週間では28%の上昇を記録しています(U.Today参照)。MEXCリサーチによると、Dashの第4四半期の取引量は2,621%増加しましたが、利益確定売りが加速し価格は下落しました。
意味するところ:
プライバシーコインへの機関投資は第4四半期に210%増加しましたが、小口投資家の売り圧力を相殺できていません。Dashの30日間の下落(-50.22%)は、90日間で70%上昇した後の勢いの鈍化を示しています。
注目点:
SECのプライバシー資産に対する規制姿勢や、GrayscaleのZEC ETFに関する決定(現在保留中)に注目が必要です。
3. テクニカルな下落(弱気要因)
概要:
Dashは78.6%のフィボナッチリトレースメントライン(54.26ドル)と200日指数移動平均線(42.07ドル)を下回りました。RSI-14は36.34で売られ過ぎに近づいていますが、MACD(-5.49対-5.31)は弱気のダイバージェンスを示しています。
意味するところ:
この下落により、Dashの11月からの上昇トレンドは崩れました。次のサポートは2025年の安値である30ドル付近にあり、抵抗線は200日単純移動平均線の46ドル付近に集中しています。
結論
Dashの下落は、セクター特有の利益確定売りとマクロ経済のリスク回避、さらにテクニカルな売り圧力が重なった結果です。プライバシーコインは長期的な価値を持つものの、規制の不透明さやビットコインの市場支配が短期的な逆風となっています。
注目ポイント: Dashは40ドルの水準を維持できるかが鍵です。これを下回ると、30ドルまでの連鎖的な清算が起こる可能性があります。