詳細解説
1. トークノミクスと買い戻しの仕組み(強気材料)
概要: Hyperliquidは、取引手数料の大部分を使って市場でHYPEを買い戻し、バーンしています。2026年9月中旬時点で、流通分から取り除かれたHYPEは4,860万枚(約38億ドル相当)に達し、最大供給量の4.86%に相当します(Gate)。価格が上がると、同じ手数料収入でバーンできる枚数は少なくなるため、時間の経過とともにデフレ効果がやや弱まる可能性があります。
意味すること: 取引が活発になるほど手数料収入が増え、買い戻しとバーンが進み、流通量が減るという循環が生まれます。特に取引量が多い時期には、供給量の減少がHYPEの価値を支える要因になり得ます。ただし、価格の上昇が手数料収入の伸びを上回ると、その効果は弱まることがあります。
2. 規制と競争(プラス・マイナス両面の材料)
概要: Hyperliquidは規制上の不透明さを理由に、現在、米国ユーザーの利用を制限しており、対象となる市場が限られています。一方、CoinbaseやKalshiなどの規制下にあるプラットフォームも無期限先物の提供を始めており、競争が激しくなっています(JPMorgan)。また、シンガポール金融管理局は2026年6月、Hyperliquidを投資家向け警告リストに追加し、規制当局の注目が集まっていることを示しました。
意味すること: 規制の明確化は、プラスにもマイナスにも働く可能性があります。Hyperliquidが米国での承認を得れば、機関投資家や個人投資家から大きな資金が流入する可能性があります。反対に、競合が先に市場シェアを獲得すれば、HYPEの成長が鈍化するおそれもあります。この先の展開は、中期的な需要を大きく左右するでしょう。
3. 現実資産への展開(強気材料)
概要: Hyperliquidは、株価指数やコモディティなど、トークン化された現実資産(RWA)の取引を急速に拡大しています。取引量に占めるRWAの割合は、2026年1月の約2%から夏には約50%へ上昇し、2027年には75%に達するとの予測もあります(Cryptobriefing)。
意味すること: RWAへの展開が進めば、暗号資産の値動きに左右される無期限先物への依存を減らし、新たな収益源を開拓できる可能性があります。株式やコモディティの価格に連動する商品を取引できるオンチェーン市場としてHyperliquidが主要な地位を築けば、手数料収入の継続的な拡大を通じて、長期的なHYPEの評価向上につながる可能性があります。
まとめ
短期的には、買い戻しによる支えが84ドルを上回る水準で保たれるかが、HYPEの価格を左右します。中期的には、特に米国での利用可否を含む規制の動向が重要です。長期的な成長は、RWA取引市場でどれだけのシェアを獲得できるかにかかっています。保有者は、月ごとの手数料収入、取引所への資金流出入、政策に関する発表を注視するとよいでしょう。
次の規制変更は、新たな道を開くのでしょうか。それとも、参入の壁をさらに強めるのでしょうか。