詳細
1. 目的と提供価値
AIモデルの開発には、正確にラベル付けされた大量のデータが必要です。しかし従来のデータ作成は、時間がかかり、進捗が見えにくく、作業できる地域も限られていました。
Taggerは、データを認証するための分散型プロトコルと、誰でも参加できるマーケットプレイスを提供することで、この課題に取り組みます。たとえば、炭素排出量の追跡に使う衛星画像の分析など、データ関連サービスを必要とする企業と、データのラベル付けや確認を行う世界中の参加者をつなぎます。
Taggerが「DeCorp」と呼ぶこのモデルは、ブロックチェーンを使った透明性の高い直接決済により、データの分断を解消し、協業を円滑にし、コストを抑えることを目指しています。
2. 技術と運用モデル
このプラットフォームはBNB Chain上で稼働し、スマートコントラクト(DeCorpコントラクト)を使って、作業の進行、支払い、データの来歴を管理します。また、AI支援ツール「AI Copilot」と人による確認を組み合わせ、データの品質向上を図ります。
主な機能の一つが「Data Passport」です。これは、データセットの所有権、利用権、同意に関する情報をブロックチェーン上に記録する仕組みです。これにより、安全性や法令遵守に配慮しながら、データを共有しやすくなります。
こうした仕組みにより、Taggerが「境界のない労働力」と呼ぶ働き方を実現します。作業が完了すると、従来の銀行送金に伴う遅れを避けて、すぐに検証や支払いを行える設計です。
3. トークンの仕組みとガバナンス
プラットフォーム独自のTAGトークンは、BEP-20規格のトークンで、エコシステムの経済活動を支えます。主な用途は次のとおりです。
- 報酬: データのラベル付けや確認を行った参加者への報酬として使われます。
- ガバナンス: ステーキングしたユーザーが、プロトコルに関する意思決定に参加できます。
- ステーキング: TAGを預け入れることで、データレビュー担当者などの役割に就く資格を得られます。
- エコシステムへの価値還元: 企業案件から得た収益(多くの場合、ステーブルコインで決済)を、TAGの買い戻しやインセンティブ施策に活用します。また、総供給量4053億8000万トークンの管理を支援するため、トークンを焼却する仕組みも導入されています。
まとめ
Taggerは、AI向けデータの準備における分断されがちな手作業を、世界規模で拡張できるインセンティブ付きのマーケットプレイスへと変える、ブロックチェーンベースの連携基盤です。DeCorpモデルは、企業とデータ作業者の双方を継続的に引きつけ、真に分散型のデータ経済を築けるでしょうか。