詳細
1. FlexVaultsのユースケース公開(2026年)
概要: FlexVaultsは、秘密鍵をTrusted Execution Environment(TEE、信頼できる実行環境)と呼ばれる安全なハードウェア領域に保管する、新しい自己管理型の仕組みです。資産はBitcoinやEthereumなど、もともと存在するブロックチェーン上に置かれたまま、プログラム可能なポリシーエンジンが署名を管理します。ブリッジやカストディ業者を介さずに、秘密鍵を保護できる設計です。最初のユースケースは、2026年4月下旬に公開予定と予告されました(Oasis)。
意味すること: 新しい安全な資産管理の仕組みがOasisのエコシステムにユーザーや資産を呼び込み、ネットワークの利用や手数料需要を高める可能性があるため、ROSEにとって追い風となり得ます。一方、利用開始までの手順が複雑なままだと、普及に時間がかかるリスクがあります。
2. ROFLアプリのデプロイ用マーケットプレイス(2025~2026年)
概要: 2025年の重要な目標の一つは、ROFL(Runtime Offchain Logic)フレームワークを使いやすく、費用を抑えて実行できるようにし、利用を広げることです。その取り組みには、ROFLアプリのデプロイ用マーケットプレイスの開設が含まれます(Oasis)。ROFL自体は、2025年7月にメインネットで稼働を開始しました。
意味すること: アプリの導入が簡単になれば、Oasis上で開発されるプライバシー保護型のAIやDeFiアプリが増え、機密計算の利用やROSEの手数料需要につながる可能性があります。その進展は、開発者の関心や、ZephやWT3など初期プロジェクトの成果に左右されます。
3. ネイティブROSEブリッジとUI刷新(2025年)
概要: 2025年の主なユーザー体験改善策として、Ethereumなどのブロックチェーンとの間でROSEを移動できるネイティブブリッジを開始し、Sapphireへ資金を移しやすくする計画です。あわせて、ウェブ版、ブラウザー拡張機能版、モバイル版のOasis Walletを全面的に刷新する予定です(Oasis)。
意味すること: ブリッジによって、異なるブロックチェーン間でROSEをより簡単に利用できれば、流動性が高まり、新規ユーザーや開発者が参加しやすくなるため、ROSEにとって追い風となり得ます。ただし、ブリッジの安全性と実際の提供時期が重要な前提条件です。
4. AI分野でのROFL普及拡大(継続中)
概要: 長期的には、Oasisを分散型かつプライバシーを保護するAIの基盤にすることを目指しています。そのため、TDXコンテナへの対応によるROFL開発の簡素化、専用の「ROFL functions」アプリの検討、複雑なAIモデルに対応するGPU搭載TEEの導入などが進められています(Oasis)。
意味すること: 成長が期待される分散型AI(DeAI)の分野で存在感を高められれば、ROSEの評価が大きく見直される可能性があります。一方で、プライバシーやAIに注力する他のブロックチェーンとの競争が激しく、開発者の関心を奪われるリスクもあります。
まとめ
Oasisは、機密性の高いスマートコントラクト基盤から、AIや金融を支える統合型のプライバシー基盤へと移行を進めています。近い時期には、資産管理の仕組みやブリッジの提供が予定されています。分散型AIに向けた大きな構想に、ROFLを使う開発者の増加が追いつくかが今後の焦点です。