詳細
1. 目的と価値
Injectiveは金融用途に特化して設計されており、次世代の金融アプリケーションを動かす実行基盤を目指しています。大きな特徴は、開発者が複雑な金融機能をゼロから作る必要がないことです。分散型注文板など、MEV(取引の順序を利用して利益を得る行為)への耐性を考慮した機能を活用すれば、デリバティブ取引プラットフォーム、予測市場、RWA(現実世界の資産)のトークン化サービスといった高度なdAppを、汎用ブロックチェーンを使う場合より短期間で立ち上げられます(CoinMarketCap)。
2. 技術とアーキテクチャ
このブロックチェーンはCosmos SDKと、独自にカスタマイズしたTendermintのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)合意形成方式を採用しています。この構成により、ブロック生成時間は約0.6秒、処理能力は毎秒25,000件超を実現しています。
もう一つの特徴が「MultiVM」対応です。開発者はEthereumのスマートコントラクト言語であるSolidityと、WebAssembly(Wasm)の両方でスマートコントラクトを作成できます。これらのコントラクトは、共通の基盤上で資産や流動性を共有できます。
3. トークンの仕組みとガバナンス
INJの最大供給量は1億トークンです。ネットワークをステーキングで保護する、分散型自律組織(DAO)を通じてプロトコルの変更を決める、取引手数料を支払うといった用途があります。
特徴的な経済設計として、トークンの供給量を減らす仕組みがあります。dAppの手数料のうち一定割合が集められ、毎週開催される「Community BuyBack」オークションに使われます。そこで購入されたINJは直ちにバーン(焼却)され、恒久的に流通から取り除かれます。
まとめ
Injectiveは、高速な処理、幅広い相互運用性、そしてエコシステムの成長と長期的な価値の連動を目指すトークン設計を組み合わせた、金融に特化したブロックチェーンです。従来型金融とDeFiの橋渡しを進めるなかで、金融機関向けのオンチェーン市場を支える主要な決済基盤となれるでしょうか。