詳細
1. 目的と提供価値
Livepeerは、大企業が支配してきた動画インフラを分散化することを目指しています。世界中に分散したネットワークを通じて、開発者は動画のトランスコードなど、計算負荷の高い処理を外部に委託できます。トランスコードとは、元の動画をさまざまな端末や通信速度に合った形式に変換する処理です。
世界各地で使われていない計算能力を活用することで、Livepeerは低コストで、特定の事業者による検閲を受けにくい代替手段を提供します(Livepeer)。また、プロジェクトの構想は広がり、「The People’s Compute(人々のための計算基盤)」を掲げ、AIや汎用計算の処理に対応するオープンなプラットフォームを目指しています(Livepeer)。
2. 技術とネットワークの仕組み
LivepeerはEthereumブロックチェーン上で稼働し、主に次の参加者で構成されています。
- オーケストレーターは、LPTをステーキングするノード運営者です。GPUやCPUの計算能力を提供し、ネットワークから依頼された処理を実行します。
- デリゲーターは、信頼するオーケストレーターにLPTをステーキングする保有者です。手数料や新たに発行されるトークンによる報酬の一部を受け取ります。
- アプリケーションは、動画のトランスコードやAI推論などの処理を依頼し、手数料をETHで支払います。
プロトコルは、ステーキングされたLPTの量などを基準に、処理を依頼するオーケストレーターを選びます。こうして、分散型の計算サービスを提供する市場が形成されます(Livepeer)。
3. トークンの用途とガバナンス
LPTは主に、ネットワークの仕事を担保するトークンであり、ガバナンスにも使われます。ステーキングには、主に2つの役割があります。ひとつは、オーケストレーターが信頼できる処理を行うよう促し、ネットワークの信頼性を支えること。もうひとつは、ステーキング状況をもとに処理を担う事業者を選び、計算資源の割り当てを調整することです。
LPTをステーキングしたデリゲーターは、ネットワーク手数料や新規発行分の報酬の一部を受け取ります。また、LPT保有者は分散型ガバナンスに参加し、資金の配分、プロトコルのアップグレード、Special Purpose Entities(SPE)などのコミュニティ施策への資金提供について投票できます(Livepeer)。
まとめ
Livepeerは、LPTを使って参加者の役割を調整し、動画や計算処理を依頼できるオープンな市場を支える分散型プロトコルです。動画処理を起点に、より広いAI計算の分野へと進化するなかで、リアルタイムAIアプリケーションを支える基盤となる規模まで、分散型モデルを拡大できるかが今後の注目点です。