詳細分析
1. BTCfiの成長と機関投資家向け商品(強気材料)
概要: Coreは非カストディアルのビットコインステーキングを提供し、ビットコインのハッシュパワーの約40%を担保しています。これにより、BTC保有者は資産を手放すことなく利回りを得られます。FireblocksやValourとの提携により、機関投資家の参入を促進。さらに、Rev+プロトコルはガス代をステーブルコイン発行者と共有し、エコシステムの成長を後押ししています。
意味するところ: ビットコインの時価総額1.1兆ドルのうち、たとえ1%でもDeFiが取り込めれば(現在のTVLは16億ドル)、COREはそのインフラとして需要が高まる可能性があります。ただし、ビットコインのメインネット支持者の間でサイドチェーンの安全性に対する懸念が根強く、普及にはこれを克服する必要があります。
2. Maple Financeとの法的紛争(弱気材料)
概要: ケイマン諸島の裁判所がMapleの競合製品「syrupBTC」に差し止め命令を出しました。Coreの機密情報の不正使用が争点で、1億5,000万ドル相当のBTC預託と独占契約違反が問題となっています(CryptoPotato)。
意味するところ: 長期化する訴訟は、エコシステムの不安定さを懸念する開発者や機関投資家の参入を妨げる恐れがあります。2026年第1四半期までに有利な仲裁結果が得られれば信頼回復につながる可能性がありますが、ロックされたBTCの価値減少リスクは依然として重荷となります。
3. マクロセンチメントとBTCドミナンス(混合材料)
概要: 暗号資産市場は「極度の恐怖」状態(指数16)で、ビットコインの市場支配率は59%に達しています。COREの30日間のBTCとの相関は0.87ですが、2024年4月以降の流通供給量が76%増加しており、価格の連動からの脱却は難しい状況です。
意味するところ: Coreの貢献者が予測するビットコインの20万ドル超えの上昇があれば、市場全体の底上げが期待できますが、COREは年初来で75%の下落を記録しており、アルトコインは依然として高リスク・高リターンの投資対象です。2026年第1四半期予定のFusion UpgradeはBTCとの連携を強化し、利回りを求めるBTC保有者の関心を引きつける可能性があります。
結論
COREの価格は、ビットコインDeFiのビジョンを実現できるかどうかにかかっています。規制リスクや競争環境の中で、Maple訴訟の解決やRev+の採用状況(TVLやステーブルコインの取引シェア)に注目が必要です。Coreはビットコインの価値保存としての性質を、より生産的なDeFi資本へと変換できるでしょうか。今後のマクロ環境の悪化が進む前に、その成否が問われています。