詳細分析
1. yETHの侵害による影響(弱気材料)
概要:
11月30日に攻撃者がレガシーのyETHトークン契約を悪用し、235兆yETHをミントして約280万ドルをBalancerプールから流出させました。yearnはV2/V3の主要バルトは影響を受けていないと確認しましたが、プロトコルのセキュリティ履歴への懸念が再燃しています(source)。
意味するところ:
- 信頼の低下:侵害が限定的であっても、古いyearn製品のリスクが浮き彫りとなり、新規預金の抑制につながる可能性があります。
- 流動性の低さによるリスク:YFIの流通量は約33,984トークンと少なく、24時間の取引量も1,730万ドルと限定的なため、危機時の価格変動が大きくなりやすいです。
注目点:
yearnが行う原因究明と被害ユーザーへの補償計画に注目してください。
2. テクニカル分析(弱気の勢い)
概要:
YFIは主要な移動平均線すべて(7日SMA:4,142ドル、30日SMA:4,466ドル)を下回って取引されており、MACDヒストグラムも弱い上昇勢い(+3.47)を示しています。
意味するところ:
- 弱気の構造:4,142ドルのSMAを下回り続けているため、売り手が優勢です。11月の安値3,908ドルを割ると、さらなる急落の可能性があります。
- RSIの動き:RSI14が40.49であり、まだ売られ過ぎの反発は見られず、下落余地が残っています。
結論
YFIの下落は、侵害による不安とテクニカルの弱さが組み合わさり、リスク回避の市場環境が追い打ちをかけた結果です。主要バルトは安全ですが、この事件は弱気相場におけるDeFiの脆弱性を浮き彫りにしています。
注目ポイント:
YFIが3,908ドルのサポートを維持できるか、yearnの対応が投資家の安心感につながるかに注目しましょう。また、yETHの調査進展やBTCの価格動向も市場全体の指標としてチェックしてください。