要約
Morpho(MORPHO)は過去24時間で5.59%上昇し、7日間(-12.47%)および30日間(-36.14%)の下落トレンドから反発しました。この回復は、強気のプロトコル開発と慎重な市場の楽観ムードと一致しています。
- RWAインフラの強化 – MorphoはCanton Networkの6兆ドル規模のRWA(実物資産)エコシステムと連携(12月9日)、採用拡大への期待が高まっています。
- 機関投資家の採用拡大 – CoinbaseがMorphoを活用した暗号資産担保ローンをインドで拡大し、企業の関心が高まっています。
- テクニカルな反発 – RSIが35.29で売られ過ぎを示し、1.27ドルでの反発ポイントが短期的な買い意欲を示唆しています。
詳細分析
1. RWAインフラの強化(強気材料)
概要: MorphoはCanton Network(ブラックロックやゴールドマンサックスが支援)と提携し、6兆ドル規模のトークン化された実物資産エコシステム向けにオラクルフィードを提供しています(Coindesk、12月9日)。これにより、Morphoは機関向けDeFiの重要なインフラとなります。
意味: 実物資産のトークン化は10兆ドル以上の市場規模が見込まれており、米国債やシンジケートローンなどの担保化にMorphoが関わることで、MORPHOトークンの需要がガバナンスやユーティリティの面で高まる可能性があります。このニュースは価格上昇と同時に発表され、投機的な動きも示唆しています。
注目点: MorphoのTVL(現在100億ドル超)やRWA専用の資産管理状況の成長を注視してください。
2. 機関投資家の採用拡大(強気材料)
概要: CoinbaseはMorphoのプロトコルを利用した暗号資産担保ローンをインドで再開(12月8日)し、10億ドル超のBTC担保を扱っています。これは2024年にCoinbase Venturesが主導した5000万ドルの資金調達に続く動きです。
意味: Morphoのインフラは規制された機関向けのB2B標準となりつつあり、手数料収入やトークンの実用性を生み出しています。24時間の取引量は34.66%増加し、2900万ドルに達しており、市場の関心が再燃しています。
注目点: Coinbaseプラットフォームでのローン新規発行の増加や、さらなる企業との提携に注目してください。
3. テクニカルな反発(やや中立)
概要: MORPHOのRSIは35.29で売られ過ぎゾーンに入り、価格は1.27ドルの反発ポイントを回復しました。ただし、MACDは依然として弱気(-0.014)で、フィボナッチの抵抗線は1.39ドル(38.2%戻し)にあります。
意味: この反発は短期的な買い戻しを示していますが、持続的な回復にはさらなる強気材料が必要です。現在の価格では78.6%のアドレスが含み損を抱えており(Token Terminal)、上値の重さが懸念されます。
注目点: 1.39ドル(日足終値)を超えられるかが勢いの転換点となり、失敗すると1.10ドルのサポートを再テストするリスクがあります。
結論
Morphoの24時間の上昇は、戦略的なRWA統合とCoinbaseの事業拡大によるもので、全体的な弱気相場に対抗しています。テクニカル面では安定の兆しが見えますが、セクター全体のボラティリティ(Fear & Greed Index:30)やアルトコインの流動性減少の影響を受けやすい状況です。
注目ポイント: Bitcoinドミナンス(58.4%)の圧力下で、MORPHOが1.27ドルの水準を維持できるかが鍵となります。