詳細解説
1. USDT0が500億ドルの送金を突破(2025年11月25日)
概要:
TetherのUSDT0は、LayerZeroのOmnichain Fungible Token(OFT)標準を採用し、2025年1月以降、EthereumやSolana、Bitcoinのレイヤー2など15のブロックチェーン間で累計500億ドル以上の送金を処理しています。ラップされた資産を使わずにネイティブなUSDTの移動が可能で、取引は30〜40秒で完了します。
意味するところ:
これはLayerZeroが主流のステーブルコイン普及において重要な役割を果たしていることを示しています。USDT0は直近1ヶ月で取引量の20%を占めており、機関投資家からのクロスチェーン流動性への需要が高まっていることを表しています。TetherのCEO、Paolo Ardoino氏はこれを「金融メッシュインフラ」と呼び、LayerZeroの技術が実世界の決済スケーラビリティに直結していると述べています。
(参考:The Block)
2. Domaメインネットがローンチ(2025年11月25日)
概要:
Doma Protocolは、ドメインのトークン化を目的としたDNS準拠のブロックチェーンで、LayerZeroのクロスチェーン相互運用性を活用してメインネットを開始しました。ユーザーは、software.aiのような高級ドメインをERC-20トークンとしてDEXで取引でき、3,000万以上のドメインを管理するレジストラが裏付けています。
意味するところ:
3600億ドル規模のドメイン中古市場に流動性をもたらすことで、DomaはDeFi以外の分野でのLayerZeroの有用性を示しています。Celestiaベースのデータ可用性やBase、Solanaなど複数チェーン対応により、LayerZeroがニッチな実物資産(RWA)用途にも柔軟に対応できることを強調しています。
(参考:Decrypt)
3. USDG0グローバルドルが登場(2025年11月25日)
概要:
PaxosとLayerZeroは、Anchorage Digital、Kraken、Robinhoodが支援する規制対応のオムニチェーンステーブルコインUSDG0を発表しました。LayerZeroのOFT標準を用いてネイティブなクロスチェーン送金を実現し、企業やデリバティブ市場をターゲットにしています。
意味するところ:
USDG0は監査済み準備金や機関パートナーに注力しており、伝統的金融(TradFi)と分散型金融(DeFi)をつなぐ重要なインフラとしてLayerZeroの地位を強化しています。Plume(RWA)やHyperliquid(永久先物)での早期採用が、ZROトークンの手数料需要を促進する可能性があります。
(参考:Crypto.News)
結論
LayerZeroはステーブルコインから実物資産(RWA)まで、クロスチェーンでの価値移転の基盤として成長しています。Tether、Paxos、Domaとの提携は実世界での活用が深まっていることを示しています。一方で、ZROトークンはこれらの成果にもかかわらず前年比で80%下落しています。プロトコル手数料の導入やトークン買い戻しが、この弱気の流れを変えるか注目されます。