Axie Infinity（AXS）価格予測

詳細分析

1. ステーキングの動向とガバナンス（影響は混在）

概要：
Axie Infinityは2025年11月26日にステーキング報酬の見直しを行い、インフレ抑制のために新規発行量を減らしつつ、長期ステーカーへの報酬を増やす方針を打ち出しました。また、コミュニティトレジャリー（約2300万AXSとETHを保有）は、ETHをステーキングして利回りを得る提案（AIP-003）について投票中で、これが承認されれば流動性が一時的に減る可能性があります。

意味するところ：
ステーキング報酬の減少は売り圧力の低下につながる一方で、利回りが大幅に下がるとライトユーザーの参加意欲が減る恐れがあります。トレジャリーのETHステーキングはプロトコルの収益増加に寄与する可能性がありますが、ガバナンスの議論が長引くと資金の活用が遅れるリスクもあります。

2. Web3ゲーム業界の競争圧力（弱気リスク）

概要：
Axie InfinityはIlluviumやThe Sandboxといった、より深いゲーム体験や実世界の報酬（例：ドバイチャレンジ旅行）を提供する競合と戦っています。2025年のWeb3ゲームは「プレイして所有する（Play-and-Own）」モデルが主流となり、Axieは2021年のプレイ・トゥ・アーンの仕組みを超えた革新が求められています。

意味するところ：
ゲーム内容の更新が停滞するとユーザーが競合に流れ、繁殖やバトルに使われるAXSの需要が減少する可能性があります。ただし、2026年第1四半期に予定されているMMO「Atia’s Legacy」のプレイテストは、ユーザーの関心を再燃させるきっかけとなるかもしれません。

3. 取引所の撤退による流動性リスク（短期的に弱気）

概要：
KuCoinは2025年12月1日にAXSのマージントレードを廃止しました。これは11月にBinanceがCOIN-M永久先物契約を終了した動きに続くものです。AXSの24時間取引量は1800万ドルで、すでに月間で30％減少しています。

意味するところ：
レバレッジ取引の選択肢が減ることで投機的な売買が抑えられ、価格の下落圧力が強まる可能性があります。ただし、AXSはCoinbaseやBinanceの現物取引で引き続き取引されており、流動性危機には至っていません。

結論

AXSの今後は、MMOへの転換を成功させることと、競争が激しい市場環境の中でステーカーの信頼を維持できるかにかかっています。RSIが29.97と売られ過ぎを示唆しており、一時的な反発の可能性はありますが、200日移動平均線の2.29ドルが大きな抵抗となっています。Axieの「Atia’s Legacy」は2021年のピークの輝きを取り戻せるのか、それとも流動性の低下が下落トレンドを加速させるのか、注目が集まります。