詳細分析
1. ゲーム提携の勢い(強気材料)
概要: Axie InfinityとRagnarok Onlineが、2025年12月にRonin上で「Axie Dungeon」を発表しました。これはMonster Worldの知的財産とAxieのエコシステムを融合させたものです。Sky Mavisはこれまでにも大規模なゲームリリースでユーザーの関心を高めてきました。
意味するところ: 異なるIPのコラボレーションは、Roninのネットワーク活動やガス代・ステーキングに使われるRONの需要を増やす傾向があります。両ゲームのコミュニティを引き寄せ、取引量やトークン需要の増加が期待されます。ただし、過去のAxie関連の提携では価格への影響は限定的だったため、楽観しすぎないことが重要です。
注目ポイント: リリース後のオンチェーン指標(例:日次アクティブウォレット数、RONのバーン率)。
2. イーサリアムのレイヤー2移行の進捗(影響は混在)
概要: RoninはOptimismのOP Stackを使ってイーサリアムに準拠したレイヤー2へ移行を進めています。これにより、スケーラビリティ(1秒間に100万以上のトランザクション)とセキュリティが向上する見込みです。Optimismからの500万~700万ドルの助成金も開発を支援していますが、完全移行は2026年の予定です。
意味するところ: レイヤー2への移行は、イーサリアムの流動性や機関投資家の関心を取り込むことで長期的な成長を促します。一方で、遅延や技術的な課題があれば市場の期待が冷める可能性もあります。最近の価格動向は、移行後のバリデーターの分散化が進むことへの期待感も反映しています。
注目ポイント: テストネットの進捗やバリデーターのガバナンスに関する最新情報。
3. テクニカル指標が短期的な強さを示す(強気サイン)
概要: 12月12日にRONのMACDヒストグラムがプラス(+0.0062)に転じ、強気の勢いを示しました。7日間移動平均線($0.173)がサポートとして機能し、RSI(38)はまだ買われ過ぎになる前の余地があることを示しています。
意味するところ: トレーダーはMACDのクロスオーバーや移動平均線での反発を買いのサインと捉えやすく、23.6%のフィボナッチリトレースメント抵抗線($0.257)に注目しています。ただし、30日間移動平均線($0.200)が重要な上値抵抗として残っています。
注目ポイント: $0.180(78.6%フィボナッチ)を安定して上回る終値が続くかどうかでトレンド転換の確度が高まります。
結論
Roninの24時間の上昇は、ゲーム提携の話題性、テクニカル指標の改善、そしてレイヤー2移行に対する慎重な期待感が背景にあります。強気材料はコイン固有のものですが、市場全体の不安感(Fear指数やビットコインのドミナンス58.76%)やRoninの年間リターン-91%という厳しい状況も考慮する必要があります。
注目点: FOMC後にRONが$0.175を維持できるか、そしてAxie Dungeonのリリース後の指標が強気の見方を裏付けるかどうか。