詳細分析
1. Binanceの上場廃止ショック(弱気要因)
概要: Binanceは2025年11月7日にINIT/BNBペアの上場廃止を発表し、即座に売りが加速しました。BinanceはINITの過去の流動性の約35%を占めています(Coincu参照)。
意味するところ:
- 流動性の低下によりスプレッドが広がり、価格変動が激しくなります。
- トレーダーは他のペア(例:INIT/USDT)に移行しましたが、上場廃止後の取引量は16.21%減少しました。
- 過去の上場廃止例(FLM、KDAなど)では、1週間以内に15~30%の価格下落が見られ、INITも同様の動きをしています。
注目点: OKXやBybitがINITの取引ペアを追加し、Binanceの撤退を補うかどうか。
2. エコシステム活動の減少(弱気要因)
概要: InitiaのValue Incentive Program(VIP)報酬は、2025年7月に535,000 INITに減少し、5月の1.2M INITから大幅に減っています(InitiaのX投稿参照)。
意味するところ:
- 報酬の減少はステーキング利回りを下げ、長期保有者の意欲を削ぎます。
- TVLは2025年10月に3,400万ドルまで減少し、4月のピークから60%の減少となっています(批評家の投稿参照)。
- OptimismやArbitrumなどの競合が開発者の関心を集め、INITへの新規アプリ開発が停滞しています。
3. マクロな暗号資産市場のセンチメント(混合的影響)
概要: ビットコインの支配率は58.62%に達し、年間の高水準近くで推移しています。アルトコインシーズン指数は21/100で、「ビットコインシーズン」となっています。
意味するところ:
- INITの時価総額は2,060万ドルと小さく、資金がビットコインに流れると影響を受けやすいです。
- Fear & Greed Indexは20/100の「極度の恐怖」を示し、確信のないアルトコインに対する売り圧力を強めています。
結論
Initiaの価格下落は、取引所による流動性の減少とエコシステムの疲弊、そしてリスク回避傾向の強い市場環境が重なった結果です。テクニカル指標ではRSIが45.23と売られ過ぎに近づいていますが、回復にはユーザー減少の食い止めや新たな取引所のサポートが必要です。
注目ポイント: INITは心理的なサポートラインである0.10ドルを維持できるか、あるいは上場廃止の影響で2025年の安値0.0593ドルに向かうのか。